脳:「脳」整理法
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この本のタイトルは、「超」整理法からつけたようですが、ほとんどの人は内容の想像がつかないでしょう。しかし、面白い本です。読んでいて、私のことを言われているような錯覚に陥りました。
この本自体、タイトルとは違い整理されていないと思います。繰り返しが多く、あまり記憶に残らない部分もあるのですが、奇妙な熱気というものがあって、最後まで放り出すことはできませんでした。
ここで茂木さんが言いたかったことを、私なりに整理すると、
現在をより良く生きるために、自分自身を予測が不可能な状況の中に投じ(予測ができない他者との付き合いや映画、音楽、本などの新しい情報)、脳を活性化させ、新たな生活知を形成する。
そうすれば、Serendipityを身に着けることができる。
そのためには、不確実な状況に飛び込むことができる勇気が必要で、それは小さな成功体験か、あるいは根拠のない自信があれば可能だ。
こう書いてみたとき、それは私自身の経験そのままではないかと思ったのだが、まあそれは置いておこう。
結局結論は何かというと、すべては「根拠のない自信」を持つことから始まる。
現実的には、自分の周りの他者との比較の中で、自分が他者よりも優れているという何かひとつを見つけることから始まるのだろう。そのひとつは何でもいい。それを「根拠のない自信」として持って、無謀に何かに挑戦する。そして何回も繰り返すうちに小さな成功体験を持てれば、それが力となる。では、「根拠のない自信」って根拠がないから、どうやって持つのでしょう。最後は生まれつきノーテンキな人間だけに与えられた特権なのかもしれません。
さらにもうひとつ重要なことは、過去の成功体験に縛られないということです。成功体験による自信だけが重要なのであって、成功体験を同じように繰り返しても、同じように成功しないということは肝に銘じておくべきでしょう。過去をすべて捨て去り、現在を把握し、過去との状況の違いを認識し、新たなデザインを行うこと。
こういうことは一般的な話で、どれだけ脳科学の成果と関係あるかは、本書を読んだ後も疑問としては残りました。
結局、茂木健一郎の本をツマミにして、自分の言いたいことを書いてしまいましたが、それでもこの本によって喚起されたイメージは、私の脳に深く焼きつきました。もう少し、この人の本を読んでみることになりそうです。
ところで、セレンディピティといえば、以下の三つを思い出しました。
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