2012年版PT3録画静音サーバー(4)MP4エンコード
今回のサーバー構築の目的、TSからMP4へのエンコード速度の向上について報告します。
(この記事の結果は間違っていました。PT3サーバーで54分59秒のファイルを15分20秒でエンコードすることは、その後再現出来ませんでした。正しい結果は、最新の記事「PT3録画静音サーバーのMP4トランスコード(2013年4月時点)」を参照してください。)
エンコード速度の測定結果
サンプルとして、地上デジタルの「ハッピーMusic」54分59秒の録画ファイルをTSからMP4に変換してみました。ファイルサイズはPT2が6,799MB、PT3が6,800MBでした。(フレーム数は、98910で同じでした。)
結果は、以下のとおりです。
サーバー | File Size <TS> (MB ) |
File Size <MP4> (MB) |
圧縮率 (%) |
時間 (M:S) |
CPU 温度 (圧縮) (定常) (℃) |
CPU 稼働率 (圧縮) (定常) (%) |
メモリ (圧縮) (定常) (GB) |
PT2 2011年 |
6,799 | 1,616 | 23.7 | 25:08 | 63 53 |
61 27 |
2.94 2.50 |
PT3 2012年 |
6,800 | 1,661 | 24.4 | 15:20 | 56 48 |
44 7 |
3.06 2.63 |
圧縮した結果は、1600MB程度でほとんど同じでした。時間は、約10分弱短縮し、15分20秒でした。また、CPU温度、CPU稼働率も低く、PT3サーバーではかなり余裕があることがわかります。
サーバー性能の違い
PT2サーバーの性能は以下のとおりです。
PT3サーバーの性能は以下のとおりです。
今回のエンコード速度の差は、i5-2400S(2.5GHz)とi5-3570K(3.4GHz)の性能差によるものです。Intel Video Sync 1.0と2.0の差については、今回の測定ではわかりません。また、32bitと64bitによる、3.17GBと7.89GBの使用可能メモリの差も性能に影響していると思います。
エンコードの設定に関して
TPMGEnc VMW5のエンコードの設定は以下のとおりです。
エンコードの設定でポイントは、以下のとおりです。
(1)ストリーム形式 MPEG-4 AVC
(2)映像エンコーダ Intel Media SDK Hardware
(3)サイズ 1440×1080
(4)アスペクト比率 画像アスペクト比 16:9
(5)レート調整モード VBR
(レート調整モードの右側にある「設定」を使って、映像ビットレート4000kbps、映像最大ビットレート 6000kbpsにしています。この調整によって、エンコード後のファイルサイズが変わります。)
今回のエンコード設定で圧縮されたファイルは、通常視聴で気になることはないレベルの品質です。
結論
PT2サーバーの時は、エンコード時にCPUやメモリに余裕がなく、録画に影響が出ると思い、録画終了後のバッチによる自動エンコードは控えていました。PT3サーバーの結果を見る限り、CPU性能、使用可能メモリとも、十分に余裕があり、しかも1時間番組が15分程でエンコードできるので、バッチによる自動エンコードを設定して運用してみます。結果は、1か月ほど運用してまた報告します。
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コメント5件
他の事(MediaCoderによるencode)をしていたので、手をつけていません。7月中には目途つけたいです。
大変参考になります。ちなみに消費電力はいかほどのものでしたでしょうか?当方は現在ASUS P8Z68 DELUXE/GEN3にi5-2500Tをのせて、PT2×2とPT3×1でアイドル58w MAX94wです。i7-3770Tを入手済みであり、少しでも下がるようであれば組みなおす口実にしたいなと考えておりまして…。
最初の速報記事に消費電力を掲載しています。8チャンネル同時録画で78Wです。少し、いいかもしれませんが、3枚載せていらっしゃるようで、比較は微妙です。
ご返信ありがとうございます。すみません言葉足らずでした。ご指摘のページは拝見させていただいておりまして、アイドル時の消費電力をお伺いしたかったのです。
現在は手持ちの余りマザーを利用しているのですが、ハイエンド寄り製品なため内蔵GPUが使えず、結構電気食いのようですので24時間運用にはつらく、もっとシンプルなほうが安定性も良いかなと考えておりました。その折、Z77でアイドルが低いのであれば凸すべきではないかと思いまして。
TPMGEnc VMW5でのエンコードですが、自動化には成功されましたか?