本>センセイの鞄
NHK hivisionで2008年10月27日から放送している「私の1冊 日本の100冊」を見ていて、紹介者として出てきた川上弘美が気になった。しゃべることが理路整然とし過ぎているが、物腰が柔らかく、癒し系である。ぱっと見た感じ、仏像の顔を持ったアンドロイドようなのである。とにかく気になって仕方がないので、3冊図書館から借りてきた。「蛇を踏む」「ニシノユキヒコの恋と冒険」「センセイの鞄」である。最初の2冊はついていけず、途中で放棄。
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しかし、「センセイの鞄」だけはなぜか最後まで読み終えた。読んでいるうちに、BSフジのドラマ「枯れオヤジ~カレセンと呼ばないで~」を思い出していた。
更に笑ってしまったのは、松岡正剛の千夜千冊での紹介だった。この小説を読むのが「枯れオヤジ」だというのは、まあわかるけれど、そもそも川上弘美のこの小説を書く意図は何だったのだろう。馴れ合いがなく、さらりとした、しかしお互いが気になる人間関係を書いてみたかったのではないかと感じる。それを成立させる条件がなかなか難しくて、先生と教え子が時間を経て出会うという設定に落ち着いたのかもしれない。
私がこの小説を読んで気になったのは、ウィルキンソンのタンサン水である。このブランドのジュンジャーエールが大好きなので、今度買って飲んでみたいと思うような小説だった。
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