Topics>青色発光ダイオードをめぐる感想

特許の譲渡に8.4億という判決がでて、決着しました。
中村教授側の本しか読んでいないので、日亜化学よりの本も読んでみようと、この本を選びました。
この本の主張も理解はできます。それでここに本を紹介するわけですが、いくつか疑問も残りました。

青色発光ダイオード―日亜化学と若い技術者たちが創った
テーミス編集部

おすすめ平均 
数少ない情報源の意味で有意義、読者は冷静さが必要
客観的に見ると...
いろんな意味で貴重
読んで不快。一読の価値あり。
誰が書いたんだろう?

Amazonで詳しく見る  by G-Tools


私が感じたことは、以下の点です。
(1)p型化アニールやダブルヘテロ構造が本来のブレークスルーであるならば、その特許は誰の発明として登録されているのだろうか。実際には、裁判ではツーフロー特許だけに譲渡が絞られていたならば、いらないといっても良かったのではないか。
(2)確かに、多くの技術者の努力によって、青色発光ダイオードやレーザーはできあがったのでしょうが、その努力と最初の結晶を作る技術では、同じように難しいのか、それとも・・である。

他の技術者は、中村さんが作り上げた土台をもとに、階段をかけあがったのではないか。確かに他の人の研究成果を自分の名前で発表したのかもしれない。しかし、この四国の片田舎の会社に青色発光ダイオードというものを立ち上げる力というものはなかった。中村さんがいたからできたのでしょう。それは間違いないのでは。。。

とにかく、中村教授がサンタバーバラ校でどういう研究成果を出すか、見守ることが重要ですね。ビジネスとしての成功は、日亜化学であっても、ゼロから次の新しいものを立ち上げることが、日亜化学の技術者からでてくれば私も納得しますが、もしそうでなければ中村さんが特殊だったということだと思います。

2005年01月22日 | Posted in Topics | | No Comments » 

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください