2024年12月版 1時間で作れる自宅録画サーバー(Ubuntu 24.04.1LTS)

Ubuntu 24.04.1で、自宅録画サーバーをインストールするスクリプトを作成しました。
誰でも1時間あれば、自宅録画サーバーをインストールできます。

2023年8月版からの変更点は、以下の通りです。

  • docker compose対応
  • 非公式Linuxドライバ for PLEXのUbuntu 24.04.1への対応
  • Ubuntu 24.04.1での動作確認

インストールの準備

ハードウェアの準備に関しては、以下の記事を参照してください。

Ubuntu 24.04.1LTSのインストールは、以下の記事を参照してください。

準備が完了したら、自宅録画サーバーのインストールを行います。
インストールをする際は、rootではなく、作成したユーザーでログインしてから始めてください。

自宅録画サーバーのインストール概要

インストールの手順は、以下のとおりです。

  1. インストールファイル「2024epg-plex」をダウンロードする。
  2. インストール環境の整備(dockerなど)
  3. BCASカードリーダーのドライバインストール
  4. PLEX製TVチューナーのドライバインストール
  5. Mirakurun、EPGStationのインストール

以上で、自宅録画サーバーが使えるようになります。

インストールの手順

まず以下のファイルをダウンロードしてください。

ダウンロードが完了したら、ダウンロードフォルダを開きます。

「2024epg-plex.zip」ファイルをダブルクリックします。

「2024epg-plex」フォルダが、ダウンロードフォルダ内に展開できたことを確認したら、Ubuntuのアプリケーション「端末」を開きます。

上記「端末」の画面のように、「~/ダウンロード/2024epg-plex」まで移動すれば、準備完了です。

以下の順番でシェルスクリプトを実行していきます。

bash 1-preprocess.sh
bash 2-carddriver.sh
bash 3-checkcard.sh
bash 4-tunerdriver202412.sh
bash 5-checktuner.sh

最後は、TVチューナーカードの種類で分かれます。

(a) Q3PE4/5、Q3U4の場合は、6-install-q.sh

(b) PX-W3PE4/5、PX-W3U4の場合、6-install-w.sh

(c) PX-MLT8PEの場合は、6-install-mlt8.sh

(d) PX-MLT5PEの場合は、6-install-mlt5.sh

インストールが完了したら、ブラウザを開いてください。
Mirakurunの動作確認「http://localhost:40772」
EPGStationの動作確認「http://localhost:8888」

以上で完了です。

インストールのチェックポイント

インストール用シェルスクリプトを実行した際に、正常に終了したことをチェックしていきます。

1.1-preprocess.sh
epg@station:~/ダウンロード/2024epg-plex$ bash 1-preprocess.sh

実行した結果で最後の2行をチェックしてください。

Docker version 27.4.0, build bde2b89
Docker Compose version v2.31.0
2.2-carddriver.sh

epg@station:~/ダウンロード/2024epg-plex$ bash 2-carddriver.sh

実行した結果で最後の3行をチェックしてください。

Possibly identified card (using /usr/share/pcsc/smartcard_list.txt):
3B F0 12 00 FF 91 81 B1 7C 45 1F 03 99
        Japanese Chijou Digital B-CAS Card (pay TV)

確認できたら、[CTRL]キーと[C]キーを同時に押して、スクリプトを終了します。

3. 3-checkcard.sh
epg@station:~/ダウンロード/2024epg-plex$ bash 3-checkcard.sh

実行した結果で最後の5行をチェックしてください。

○ pcscd.socket - PC/SC Smart Card Daemon Activation Socket
     Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/pcscd.socket; disabled; preset: en>
     Active: inactive (dead)
   Triggers: ● pcscd.service
     Listen: /run/pcscd/pcscd.comm (Stream)

「Active: inactive (dead)」で、Inactiveが確認できれば、問題ありません。
確認できたら、[CTRL]キーと[C]キーを同時に押して、スクリプトを終了します。

4. 4-tunerdriver202412.sh
epg@station:~/ダウンロード/2024epg-plex$ bash 4-tunerdriver202412.sh

実行した結果で最後の5行をチェックしてください。

Running the post_install script:
'./etc/99-px4video.rules' -> '/etc/udev/rules.d/99-px4video.rules'
'./etc/it930x-firmware.bin' -> '/lib/firmware/it930x-firmware.bin'
depmod...
ドライバがインストールされました。enterキーを押すとリブートします。

確認できたら、[ENTER]キーを押して、システムを再起動します。

5.5-checktuner.sh
epg@station:~/ダウンロード/2024epg-plex$ bash 5-checktuner.sh

実行した結果をチェックしてください。

(Q3PE4/5、Q3U4の場合)

crw-rw-r-- 1 root video 234, 0 12月 11 11:37 /dev/px4video0
crw-rw-r-- 1 root video 234, 1 12月 11 11:37 /dev/px4video1
crw-rw-r-- 1 root video 234, 2 12月 11 11:37 /dev/px4video2
crw-rw-r-- 1 root video 234, 3 12月 11 11:37 /dev/px4video3
crw-rw-r-- 1 root video 234, 4 12月 11 11:37 /dev/px4video4
crw-rw-r-- 1 root video 234, 5 12月 11 11:37 /dev/px4video5
crw-rw-r-- 1 root video 234, 6 12月 11 11:37 /dev/px4video6
crw-rw-r-- 1 root video 234, 7 12月 11 11:37 /dev/px4video7

(W3PE4/5、W3U4の場合)

crw-rw-r-- 1 root video 239, 0 3月 29 17:48 /dev/px4video0
crw-rw-r-- 1 root video 239, 1 3月 29 17:48 /dev/px4video1 
crw-rw-r-- 1 root video 239, 2 3月 29 17:48 /dev/px4video2 
crw-rw-r-- 1 root video 239, 3 3月 29 17:48 /dev/px4video3

(MLT8PEの場合)

crw-rw-r-- 1 root video 237, 0 9月 13 13:53 /dev/pxmlt8video0 
crw-rw-r-- 1 root video 237, 1 9月 13 13:53 /dev/pxmlt8video1 
crw-rw-r-- 1 root video 237, 2 9月 13 13:53 /dev/pxmlt8video2 
crw-rw-r-- 1 root video 237, 3 9月 13 13:53 /dev/pxmlt8video3 
crw-rw-r-- 1 root video 237, 4 9月 13 13:53 /dev/pxmlt8video4 
crw-rw-r-- 1 root video 237, 5 9月 13 13:53 /dev/pxmlt8video5 
crw-rw-r-- 1 root video 237, 6 9月 13 13:53 /dev/pxmlt8video6 
crw-rw-r-- 1 root video 237, 7 9月 13 13:53 /dev/pxmlt8video7

(MLT5PEの場合)

crw-rw-r-- 1 root video 237, 0 9月 13 13:53 /dev/pxmlt5video0 
crw-rw-r-- 1 root video 237, 1 9月 13 13:53 /dev/pxmlt5video1 
crw-rw-r-- 1 root video 237, 2 9月 13 13:53 /dev/pxmlt5video2 
crw-rw-r-- 1 root video 237, 3 9月 13 13:53 /dev/pxmlt5video3 
crw-rw-r-- 1 root video 237, 4 9月 13 13:53 /dev/pxmlt5video4

ここまで確認できたら、最後のシェルスクリプトを実行します。
ドライバのインストールが確認できない場合は、ここで中断して原因を調べてください。

6. 6-install

インストールの最後のステップです。
PLEX TVチューナー対応docker版mirakurun、mysql、epgstationをインストールします。

(a) PX-Q3PE4/5、PX-Q3U4の場合、6-install-q.sh

epg@station:~/ダウンロード/2024epg-plex$ bash 6-install-q.sh 

(b) PX-W3PE4/5、PX-W3U4の場合は、6-install-w.sh

epg@station:~/ダウンロード/2024epg-plex$ bash 6-install-w.sh

(c) PX-MLT8PEの場合は、6-install-mlt8.sh

epg@station:~/ダウンロード/2024epg-plex$ bash 6-install-mlt8.sh

(d) PX-MLT5PEの場合は、6-install-mlt5.sh

epg@station:~/ダウンロード/2024epg-plex$ bash 6-install-mlt5.sh 

スクリプト実行後、約10分で以下が表示されれば「インストール完了」です。

[+] Running 5/5
 ✔ Network docker-mirakurun-epgstation_default    Created                  0.1s 
 ✔ Volume "docker-mirakurun-epgstation_mysql-db"  Created                  0.0s 
 ✔ Container mirakurun                            Started                  0.4s 
 ✔ Container mysql-epgstation-v2                  Started                  0.3s 
 ✔ Container epgstation-v2                        Started                  0.5s 

7. Mirakurunの稼働確認

ブラウザでMirakurunの稼働を確認する。
「http://localhost:40772」

8. EPGStationの稼働確認

ブラウザでEPGStationの稼働を確認する。
「http://localhost:8888」

録画する前に必ず実施すること

EPGStationのストレージの所有者は、デフォールトでrootになります。
所有者をログインユーザーにする必要があります。
以下の設定を行わないと、ファイルの自動削除などの際に、きちんと削除されないことが起こります。
また、sambaなど他のシステムからファイルの変更や削除を行う場合、アクセス権限の変更が面倒になります。

録画を始める前に、必ず以下を実施してください。

idコマンドを使って、ユーザーIDを調べます。

euser@pc:~$ id
uid=1000(euser) gid=1000(euser) groups=1000(euser)

上記の場合は、uid=1000(euser)からユーザーIDが1000であることがわかります。
ユーザーIDをEPGStationのconfig.ymlに設定します。
以下の場所を開いて下さい。~/git/docker-mirakurun-epgstation/epgstation/config

euser@pc:~$ cd ~/git/docker-mirakurun-epgstation 
euser@pc:~$ docker compose down 
euser@pc:~$ cd epgstation/config

epgstationを停止してから、config.ymlを開けて、編集してください。

config.ymlを開いて、調べたユーザーidを追加してください。
例えばユーザーIDが1000ならば、「uid: 1000」と追記して保存して下さい。

編集が完了したら、epgstationを立ち上げてください。

euser@pc:~$ cd ~/git/docker-mirakurun-epgstation 
euser@pc:~$ docker compose up -d

ここで、EPGStationが立ち上がらないことがあります。

問題は、~/git/docker-mirakurun-epgstation/epgstation/logsで発生していました。
logファイルがrootで書き込まれて、アクセスができなくなっていました。
例えばログインユーザーがeuserの場合、以下のようにオーナーを変更します。

euser@pc:~$ cd ~/git/docker-mirakurun-epgstation/epgstation 
euser@pc:~$ sudo chown euser -R logs

変更後、Ububtuをリブートしてください。
問題なくシステムが立ち上がることを確認したら、EPGStationから録画を行ってください。

2024年12月11日 | Posted in 電脳:録画サーバー | タグ: , No Comments » 

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