サムスンGear Fitをランナーとして試してみた。
2014年6月20日「GALAXYアンバサダー」のイベントに参加しました。
とても気になっているウェアラブルデバイス。Gear Fitは、腕時計型デバイスとして一番つかってみたかった。実際に腕につけてみると、素晴らしいの一言。
今回は、特にランナーの観点で使えるか判断してみた。
Gear Fitを着けて皇居を1周した結果から判断すると、
Gear Fitは、ランナーが使うのに十分ではない。
ただし、ハードウェアとしては優れている。
ランナー向けに開発しているわけではないので仕方ないが、いくつか改良するだけでランナーも十分満足するウェアラブルデバイスになるので、次回を期待したい。
Gear Fitが気に入った点
- デザインがいい。
- 軽い。
- 装着感が良い。
- 表示がきれい。
- 時計を見るときの動作で、画面が表示される。
- 応答が速い。
- 心拍センサがついている。
- Bluetoothで他のデバイスと連携できる。
ハードウェアとしては、文句のつけようがない。私が、腕時計型デバイスに求めていた仕様を完全に満たしている。iWatchが既に実現できているのだから、こちらが先だ、と言ってもいい。特に、腕時計を見るときの、腕を持ち上げてくるっと手をひねる動作で、画面表示ができるのはいい。とても気に入りました。
実際は、縦にして見えるように使う。
以下の写真は、Gear Fitの心拍センサ。中央の丸みを帯びた正方形部分で、これがちょうど手首のあたりに接触して、心拍を計測する。
しかも、電話、メールの着信通知とその応答ができるから、Galaxy S5のお供デバイスとして、とても使える。
ここまでは、とてもいい。普通のビジネスマンがGear Fitを時計代わりに持つならば、とても使える。実売25000円前後であることを考えると、この機能だけならば、ちょっと高いと感じるだろう。それが、ランナー向けの時計だと考えれば、安いと感じる。
それでは、ランナー向けの時計として、どこが問題なのだろうか?
- 独立して使えるデバイスでない。Galaxy S5との連携を前提としている。
- S Healthの連携がわかりにくい。
(1)独立したデバイスでないことのデメリット
Gear FitはGalaxy S5の機能を補完する目的で開発されたらしい。ランナー向けデバイスとして致命的なのは、GPSを内蔵していないこと。もちろん、Galaxy S5を一緒に持って走れば、Galaxy S5のGPSで、正確な距離や地図を取得できる。 Gear Fit単体では、歩数からの距離換算しかできない。通常ランナーは、大会でもスマートフォンを持って走る人は多い。だから、二つ持てば、正確な距離や地図を取得でき、電話やメールの応答もできるからいい、という人もいる。しかし、私は連動して動作させ、例えばフルマラソンで4時間も通信させて使うことにどれだけ安定感があるか疑問視している。確実に正しい距離測定を行い、4時間なり10時間の動作を保証するなら、独立して測定できる必要があるだろう。
ぜひGear Fitの新しいバージョンで、ランナー向けを作ってもらいたい。仮に、Gear Runと名前をつけると、以下の様な仕様が必要だろう。
- GPSを備え、単体で距離測定ができる。
- 表示をもう少し、見やすくする。(夜間に走って感じたのは、心拍も距離も時間も小さくてみにくい。)もう少し幅があり、文字が大きい方が良い。
- 歩数計としては、常に動いている方が良い。
- 高度の測定は必要。GPSだけでなく、気圧センサで高度を加味した運動量の計算。
- 連続測定時間は、5時間もしくは12時間。
- Windows版とMac版のデータ交換プログラムを作る。
- データはすべてクラウド上で管理する。
(2)S Healthの課題
僅かな時間しか使っていないので、きちんとした評価ができない。ただし、非常にわかりにくいソフトで、画面を見ただけでは、自分の記録を見ることさえもできなかった。説明を聞いて、Gear Fitと連携してデータが取り込めてからも、走った間の心拍の変化などの情報を見ることができなかった。本体だけでも、心拍を測ったりできるので、Galaxy S5も持って測定する時は、本体で測定しているGPSなどの情報とGear Fitが持つ心拍や加速度センサの値を統合しているのだろう。今回の試用時間では、そこまで確認することはできなかった。
Gear Fitを使って感じたことのまとめは、以下の2点である。
- Gear Fitは、Galaxy S5のデータ表示・連携デバイスとして機能する。
- ランナー向けには、いくつか足りない機能がある。
私が考えたGear Runを開発すれば、以下の様なメリットがある。
- Galaxyシリーズを持っていない人やランナー向けに販売できる。
(ただし、Galaxyシリーズがあれば、メールや電話の通知連携ができるアドバンテージ) - S Healthとの連携をもっとシンプルにできる。
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