百冊010:未来をつくった人々

未来をつくった人々―ゼロックス・パロアルト研究所とコンピュータエイジの黎明
マイケル ヒルツィック Michael Hiltzik 鴨澤 眞夫 エ・ビスコム・テック・ラボ

毎日コミュニケーションズ 2001-09
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お薦め度 ★★★★★ ★★★★★(10)
この本は、「取り逃がした未来」の中で語られるPARCに関して、さらにフォーカスして研究と研究者が語られる。


「取り逃がした未来」では、分散デスクトップ環境を中心においているが、本書ではイーサネット、レーザープリンタ、インタープレス、スモールトークなどについても取り上げている。とにかく面白いし、細かい記述もあるので、興味のある方はぜひ読んでください。ある意味、本書は「取り逃がした未来」の反論でもある。それは、エピローグの「ゼロックスがふいにしたもの」を読んでもらえばわかる。この10ページの中に、本書で言いたかったことがすべて凝縮されている。それは、私が言いたかったこととほとんど同じである。「取り逃がした未来」を読んだ時感じた違和感が、ここでも指摘されている。現在から見れば馬鹿げたと思われることが、実は当時の状況下ではそれほど間違った判断とは思えないことである。

PARCは、企業の中で製品化を意識しないで研究ができた唯一の場所かもしれません。面白いのは、この時いた研究者の中で中心的人物が、今はマイクロソフトにいるということである。バトラー・ランプソン、チャック・サッカー、チャールズ・シモニー、ゲイリー・シュタークウェザーなど、やはりお金のあるところに集まるのでしょうか。

2005年05月09日 | Posted in 電脳:百冊 | タグ: No Comments » 

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